Vestigo

信用リスクのスペシャリストによる、SAS言語を駆使した堅牢な分析フレームワークの構築


ロンドンに拠点を置く金融コンサルティング会社Vestigoは、英国および欧州の金融機関向けに信用リスク、ポートフォリオ分析、ストレステストの機械学習モデルとワークフローを開発しています。 大手金融機関、プライベートエクイティや投資ファンド、専門金融機関などのクライアントの消費者金融の要件に合わせて、ローンポートフォリオのキャッシュフロー予測、資産と負債の売却プロセス、ローンと顧客のセグメンテーションモデル、スコアカード、評価モデルなどを、同社の50年以上に渡る消費者金融の経験に基づき開発しています。売り手と投資家の双方に代わって、100件以上のローンブックの評価と取引サポートだけでなく、アウトソーシングおよびインソーシングの分析と信用リスクサービスも提供し、多くのクライアントに継続的なサービスを提供しています。Vestigoは、2017年にAltair Analytics WorkbenchとAltair SLCを導入しました。


課題

Vestigoは、有担保・無担保の金融機関の与信ライフサイクルをサポートしており、それ以外にもマーケティング、査定、不正防止、顧客管理、回収のための意思決定支援システムの開発など、幅広くサービスを展開しています。また、クライアントも地域密着型の企業から50億ドルを超える融資ポートフォリオを持つ企業までとサービス同様に幅広いため、あらゆる状況下でも分析を可能にし、データに基づく洞察をスピーディーに提供するための効率化を模索していました。


また、同社は、SAS言語で構築されたモデルの開発と展開においても長年の経験があり、SAS言語モデルのライブラリを持つクライアントも数多く持っています。


ソリューション

クスペリアン、バークレイズ、Equifaxなどの企業での経験から、堅牢な信用リスク分析およびレポート作成の要件に精通していたVestigoの経営陣と、2017年のVestigo立ち上げ前に、コンサルティング会社Euristixでアルテアのツールを使用していたコアチームは、ツールの有用性をはじめから知っていました。

VestigoはAltair Analytics Workbench™を使用して、SAS言語で書かれたモデルやプログラムを開発・保守しています。Analytics Workbenchの特長であるドラッグ・アンド・ドロップワークフローにより、コードを書くことなく新しいモデルを迅速に構築できるほか、SAS言語、Python、R、SQLも扱えるため、クライアントが構築した既存のライブラリがどの言語であっても、問題なく更新できます。これらの4つの言語のいずれかで構築されたモジュールを、更新後のモデルに組み合わせることも可能です。


また、サードパーティ製品のライセンスを取得しなくても、SAS言語の構文で書かれたプログラムをAltair SLC™で翻訳できるため、Vestigoは資本コストの削減によって、コンサルティングの成果物やサービスの競争力を高めています。



結果

現在、Altair SLCとAnalytics WorkbenchはVestigoの業務に欠かせないものとなっています。Vestigoはアルテアのデータ解析ツールを使って年間100億ドル以上の債権を解析し、150以上の有担保および無担保ローンポートフォリオについてキャッシュフロー予測モデルを提供しています。ローンポートフォリオのモニタリング、ストレステスト、アトリションおよびライフタイムバリューのモデリング、回収レポート、リスク管理、カスタムスコアカードの開発など様々な領域で、アルテアのツールが活躍しています。

アルテアのツールを使うことで、信用リスクと評価モデルを迅速に構築、管理、展開できるようになりました。また、私たちのこれまでのSAS言語のノウハウを活かせるので、モデルを新しく作成するだけでなく、SAS言語ベースのツールとPythonやRで構築された機械学習モデルを組み合わせたり、顧客の既存プロセスと連携させることもできます。